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障害児
支援施設視察

 

「放課後等デイサービス」
特別なニーズを必要とする子どもたちの放課後活動等

 
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放課後等デイサービス

日本では、2012年に児童福祉法の改正により放課後等デイサービスという事業がスタートしました。放課後等デイサービスとは、障害のある学童期の子どもたちが放課後等の活動支援を目的とした、わが国初の個別給付による事業です。小・中・高校に通う障害児が放課後や長期休みに生活能力向上の訓練、社会との交流を図る場所です。2018年4月の時点で全国に12,278事業所があり、利用実人数は193,948人との報告があります。現状の放課後等デイサービス内容は多様であり、具体的に、「放課後等デイサービスはこうあるべき」と示すことは困難な状況です。基本的役割は、子どもの最善の利益の保障、共生社会の実現に向けた後方支援、保護者支援とされ、内容は預かり保育を中心とした絵画・音楽療法や言語訓練、必要な児には医療的ケアを実施しています。利用者は、 様々な障害特性へ対応している状況にありますが、支援内容に明確な基準がないのが現状です。事業所数の増加から質の担保が懸念され、専門性を向上させることが急務です。地域で暮らす、障害のある子どもたちが、学校が終わった後の放課後に、仲間関係を築き、地域とつながるよう支援することは、わが国にとって早急に検討する課題です。またわが国では、重症心身障害児、医療的ケアを受けている放課後等デイサービスは少なく、家族への負担が大きい現状があります 。

本視察は上記のような背景を踏まえ、日本における障害のある子どもたちの放課後の在り方の意義を、放課後等デイサービスの看護師や他の職種の支援について検討するため、イギリスにおける障害児施設や障害児が放課後に過ごす学童保育のような場所についての役割を知り 、支援内容について把握することを目的とします。また、イギリスでは障害という言葉ではなく、「特別なニーズを必要とする子ども」と表現し、障害に関する概念が日本とは異なるため、障害に対する捉え方についても知る機会にしたいと存じます。